all over the Place


小説版、マンガ版どちらも読みました。
文体からは8000メートル級の山に挑む羽生丈二の苛烈な心象風景が
マンガではまさに神々の山嶺と呼ぶにふさわしい雄大かつ過酷な自然が堪能できます。
原作は読み始めたら止まりません、通勤時間、休憩時間全部費やして一気に読んでしまいました。
特にクライマックスは涙無しには読めません、生きる事とはなにかを強烈に語りかけてきます。
不治の病になったり死んだりして涙頂戴させる話とは質が違います。
夢枕獏といえば餓狼伝のような格闘系の話を想像する方が多いと思いますが
そういった方にこそこの話は読んでいただきたい。
何かに挑む姿は全て闘うことだ、と訴えかけられているようです。