……さて、整理しようか……
俺の選択肢は、3つある。
1つ目は、この場で申し出を断ること。
そうすれば、今までと何も変わらない生活。
これはノーリスクであるがノーリターンだ。
―――二つ目は、
申し出を受け入れ、その後キュリオ陣営に与する。
これはリスクのわりにはウマ味が少ない。
ファミーユ本店を復活させることだけを目的とするなら、
この場で申し出を断ったほうがいい、。
そして三つ目―――
申し出を受け入れた上で、俺がファミーユブリックモール店を立ち上げ
売り上げでキュリオを圧倒し、ブリックモール店を順調に運営し、
いずれ本店も復活させる―――選択。
結城誠介が俺にほのめかした、
ハイリスクだが超ハイリターンの選択肢だ。
これらの選択肢を俺は状況に応じて、
自由に選択できる。
最後の最後まで、決断は保留するつもりでいた。
いずれ何年かかっても本店を建て直すつもりなのだから、
申し出を受諾するも否も興味はなかった。
――――――しかし、
結城誠介、
―――――――――あんたは、
最後の詰めを、
――――――誤った。
ここでコケにされて、黙っていられるほど俺は大人じゃないんだよ。
あなたは俺をおだてつつ、申し出を素直に受け入れるようもっていくべきだった……!!
結局、あなたがほのめかした案を選ぶことになるとはな…………
それともあんたが―――
俺を操っているのか……!